【インタビュー】
たねまきマルシェ ~「会えてよかった、またね」と言える関係性が増えていく~

【取り組み概要】
たねまきマルシェは、あべのキューズモールを拠点に開催している、親子の体験・交流を中心とした複合イベントです。会場は地下1階・4階の3エリア。マルシェ、専門家相談ブース、遊び場、セルフフォト、お譲り会など、0-3歳の子育て中のママが“いま必要なもの”に出会える仕組みを整えています。
【主催チームについて】
たねまきマルシェは、「& memory」を中心に、地域で子育てをするママたちが企画・運営しています。主催者だけではありません。会場を支えるスタッフも、ワークショップをひらく出店者さんも、多くが“いま子育ての真っ最中”。だからこそ、参加する親子の気持ちや、生活のリズム、ちょっとした不安や嬉しさに寄り添うことができます。「自分たちが行きたい場所を、自分たちでつくる」。その想いを大切にしながら、専門家や施設の皆さんと力を合わせ、親子が安心して過ごせる場を丁寧に育てています。
🔗Instagramリンク たねまきマルシェ あべのキューズモール(@tanemaki.oosaka) • Instagram写真と動画
「& memory」の4人

【コンセプト】
「いま」の経験が未来の自分を創る。親子が笑顔になれるイベント作り。子どもの未来に花を咲かせるための、楽しいたねまき。習い事のように構えず、でも日常より少し特別で、ちょうどいい体験を。その積み重ねが、親子の記憶となっていくと考えています。
【大切にしている想い】
イベントが“非日常”で終わらないこと。お店でも習い事でも自治体でもない、もう一つの居場所として、親子が自然体で過ごせる環境をつくることを目指しています。「会えてよかった、またね」と言える関係性が増えていく——そんな小さな循環を、たねまきマルシェの中で育てたいと考えています。

【参加者の声】
・「無料で専門家の話が聞けて助かる」
・「遊びに来たつもりが、友達ができました」
・「“また行きたい”と思うので予定に入れています」
・「買い物だけの日じゃなくなるのが嬉しい」
【なぜ平日開催なの?】
たねまきマルシェは、あえて“平日”に開いています。理由は、ママと赤ちゃんがいちばん参加しやすい日だから。休日は人が多くて落ち着けなかったり、公園で遊べない季節(真夏・真冬・雨続き)もあったり。「ちょっとどこかへ行きたいな」と思っても、ゆっくりできる場所が少ないのが現実です。だからこそ、平日の昼間に。買い物ついでにふらっと寄れて、赤ちゃんとの思い出づくりや体験、ママもほっとできる——そんなリフレッシュの時間をつくりたいと思っています。

【専門家に出会える場づくり】
たねまきマルシェが最も大切にしているのは、“困ったときに、気軽に聞ける人がそばにいること”です。子育ての悩みは、急に生まれます。授乳、離乳食、睡眠、発達、イヤイヤ期——「専門機関へ相談した方がいいのかな?」と思ったとしても、予約・移動・費用など、行動までのハードルは高いもの。だからこそ、たねまきマルシェでは、助産師、歯科衛生士、管理栄養士、睡眠コンサルタントなど、子育て分野の専門家に在中、無料で相談できるスペースを設けています。「買い物のついでに」「少しだけ聞いてみたい」そのくらいの気持ちで気軽にアクセスできる場所にしたい。一人で抱えこまなくていい環境をつくりたい。専門家ブースは、他のマルシェにはあまり見られない取り組みですが、ママやパパが“ラクに、安心して、笑顔で過ごす”ためには、欠かせない存在だと考えています。小さな相談が、その後の子育てを大きく支えることもある。その“最初の一歩”を受け止める場であり続けたいと思っています。

【キューズモールとの協働で感じた事】
あべのキューズモールさんとご一緒して強く感じるのは、「イベントを開く」よりも「親子が安心して過ごせる場を育てる」といった「主催がチャレンジしたいことを応援」してくださっていることです。平日開催や無料の専門家相談ブースといった、試みにも真剣に耳を傾けてくれて“今この地域の子育て家庭に必要なものは何か”を一緒に考えてくださる。来場数だけでは測れない価値——ほっとする気持ち、出会い、挑戦、余白——を丁寧に見守ってくれるからこそ、たねまきマルシェは、一日限りの催事ではなく、親子にとっての居場所として根づき始めています。その変化を、同じ温度で喜び合えるパートナーに出会えたことを心から嬉しく思っています。
【当社ギャザリング担当から】
あべのキューズモールのギャザリング担当になって間もないころに、& memoryの小岩さんと街の集まり「あべのって」で出会ったことが全ての始まりです。当時、初めましてでご挨拶させていただいた瞬間に、彼女の熱量と想いの強さに圧倒されたことは忘れることができません。
どのようなコンセプトで、どのような開催方法で、どのような方々に、どのような場を提供し、、、本当にゼロから作り上げて頂いたのが「たねまきマルシェ」です。基本的には4人のメンバーでの度重なる打合せを経て、紡ぎ出されたイベントですが、その一旦を担えたことはギャザリング担当としても、あべのキューズモールとしても「街との関わり方」という点で非常に深い意味があると感じています。また、“今この地域の子育て家庭に必要なものは何か”を一緒に考えてくださる心強いパートナーであると感じています。「たねまきマルシェ」から始まった関係ですが、現状に満足することなく日々改善を繰り返してくださるし、当社の担当が変わっても、新しく「ファミリーディスコ」を一緒に作り上げて頂いたことも感慨深いです。
立上げ当初はなぜか「たまねぎマルシェ」と思われていて、「玉ねぎはどこにあるんですか?」なんて問合せがインフォメーションに入ったりしたことも今では良き思い出です。