【インタビュー】
大衆演劇を未来へつなぐ大学生の挑戦
【概要】
日時:2025年11月2日(日)[館内練り歩き]17:30~ [舞踊ショー]18:00~
場所:あべのキューズモール 3階スカイコート
形態:大阪市西成区のオーエス劇場の活性化を目的とし、桃山学院大学のサークル「地域連携委員会-NEXUSWORKS」の学生が準備を進めてきた企画で、あべのキューズモールにて館内の練り歩きと舞踊ショーを実施。

【パートナー(主催者)】
オーエス劇場(大阪市西成区)× 桃山学院大学「地域連携委員会-NEXUSWORKS」
大阪市西成区にあるオーエス劇場は、1954年に浪曲の劇場として開業し、その後映画館の時期を経て、1983年からは大衆演劇の劇場として、地域の人々に支えられながら歩みを続けてきました。
この劇場の周辺、かつて「てんのじ村」と呼ばれた場所には、漫才師や浪曲師、三味線、踊り、奇術、曲芸など、数えきれないほどの芸人たちが住み、興行を支えてきました。その活気に満ちた場所で「オーエス劇場」は誕生し、長い年月を経て地元に愛されてきています。
桃山学院大学「地域連携委員会-NexusWorks-」は、「地域をもっと元気に、もっと魅力的にすること」を目的に活動しており、子ども向けのイベントを開催したり、地域のお祭りや催しに積極的に参加したりしながら、地域の活性化に取り組んでいます。2025年2月より、オーエス劇場と一緒になり、集客増加を目的にSNSを中心に活動を行なっています。

【取り組みの背景・趣旨(パートナーの言葉)】
オーエス劇場は、浪曲、映画、大衆演劇と形を変えながらも、地域の人々と共に70年以上の歳月が流れ、今、私たちは大きな変化を実感しています。人々の嗜好の移り変わり、劇場を訪れるお客様の高齢化、そしてコロナ禍による影響が重なり、劇場に足を運ぶ人々は日に日に減少しています。
そんな現状のなか、オーエス劇場の活性化を目指す施策として商業施設でのイベント実施を計画しました。SNSによる発信では、既存の大衆演劇ファンには情報が届くものの、大衆演劇を知らない世代にはなかなか魅力が伝わらないという課題がありました。そこで私たちは、「幅広い世代に直接大衆演劇に触れていただける場所」を求め、多くの世代が集い賑わいを見せるあべのキューズモールに注目しました。ご担当者様へ直接プレゼンを行い、ご協力をいただけたことで、今回の取り組みが実現しました。
イベント会場となった3階スカイコートは日頃から多くの方が行き交う賑わいの場です。そこでの舞台披露を通して、多くの方に大衆演劇を身近に感じていただくことができました。また、館内ではB1階から3階までを練り歩き、さまざまな世代の目に留まることで、認知拡大や興味喚起につながったと感じています。今回の取り組みをきっかけに、今後も大衆演劇の魅力をより多くの方々へ発信してまいります。

【これからの想い(パートナーの言葉)】
「まち」と「人」と「文化」をつなぎたい。
大衆演劇を、もっと身近に。初めてでも思わず足を止めてしまう“きらめき”と、演者と観客が心でつながる“あたたかさ”。その魅力が、まちの日常に広がっていく未来を目指したいと考えています。情熱をもって舞台に立ち続ける役者たち。昭和から続く文化を未来へとつなぎたい劇場。そして、あべのキューズモール様をはじめ、まちを行き交う幅広い世代の皆さん。劇場から徒歩15分の場所にある賑わいの中心「あべのキューズモール」とともに、大衆演劇の“新しい出会い”を創り出していきたい。大衆演劇を知らなかった人が、「なんだか面白そう」と一歩踏み出してくれるように。そして、オーエス劇場へ足を運び、「また観たい」と思っていただけるように。
まちに寄り添いながら、この文化の灯りを未来へとつないでいきます。

【当社ギャザリング担当から】
当初、このご提案をいただいた際、どれだけ多くのお客様にご覧いただけるのか、また本当にオーエス劇場の活性化にお力添えできるのか、正直不安な気持ちもございました。しかし、桃山学院大学の学生の皆様の強い想いや熱意に触れ、私たち自身にとっても新たなチャレンジとして取り組ませていただくことができました。
ちんどん屋の太鼓や笛の音色とともに館内を練り歩く様子は、一見商業施設では珍しい風景ですが、昔ながらのファンの方はもちろん、小さなお子様から学生の方まで演者に手を振ったりと、普段大衆演劇に接点のない多様な世代のお客様の認知拡大や関心の向上につながったと考えております。
スカイコートでのステージでも、「大衆演劇は初めて」という方が多くいらっしゃり、地域文化の浸透と多世代交流に寄与できたことは、大変意義深いことだと実感しております。
今後も「まち」と「人」と「文化」をつなぐ活動を通じて、地域の魅力向上と賑わい創出にご一緒できることを心より楽しみにしています。

また、本取り組みは、多くのメディアに取材いただき、地域文化の普及や世代を超えた交流を促進する活動として、広く社会へ発信することができました。
■TV:NHK、読売テレビ
■新聞:毎日新聞、読売新聞
NHK:2025年11月15日放送「ウイークエンド関西」
2025年12月2日放送「列島ニュース」
毎日新聞:2025年12月2日付朝刊
再起の幕明け学生企画 西成の大衆演劇場×桃山学院大 CF原資に商業施設で出張公演 /大阪 | 毎日新聞
