【インタビュー】

温かい関係を生み出す職業体験へ ~学ぶことの喜びを実感し、自らの可能性を広げられるような教育の創造~

【取り組み】

時期:2025年9月
場所:あべのキューズモール
内容:不登校を経験した子どもたちの職業体験

【大阪市立心和中学校について】

本校は、令和6年度4月に大阪府で初めて開校した「学びの多様化学校」です。不登校を経験した子どもたちが通う昼間部と、義務教育の年齢を超過した生徒が通う夜間部の二部制をしいています。現在、昼間部には69名の生徒が在籍しており、特別なカリキュラムを編成して学びを進めています。
🔗心和中学校ホームページ https://swa.city-osaka.ed.jp/j612329

【あべのキューズモールでの職業体験を行った背景】

本校の教育目標が「学ぶことの喜びを実感し、自らの可能性を広げられるような教育の創造」です。職場体験学習についても、それぞれの興味・関心に応じた体験をもとに、自己理解や進路選択に繋ぐことができるよう、協力していただける店舗や事業所探しに奔走しています。多種多様なお店が集まるあべのキューズモールさんにご協力いただくことで、生徒の希望を叶えつつ、安心して体験できる機会をいただくことができています。

【取り組みへの想い】

さまざまな理由で前籍校に通えなくなった子どもたちは、大阪市内全域から本校に通学してきます。中には不登校をきっかけに、地域との関係が切れてしまっている生徒もいて、地域のお祭りやイベント、またこれから迎える成人式のセレモニーなど、地域の若者が集まる場に行くのはちょっと難しいと言っている人もいます。心和中学校は浪速区にありますが、近所には幼稚園や保育園、少し歩くと魅力的な商業施設や観光スポット、そして多くの企業があります。まずはキャリア学習における学びや取り組みなどを通して、世代を越えた交流を図り、ワクワクする体験をしながら、もう一度社会と結びついてほしいと願っています。

【感じたこと】

どの店舗さんも、真っ先に「対象の生徒がどんなことに興味があるのか」と質問され、生徒の興味・関心に沿った職業体験ができるよう準備してくださいました。これまで、美容室やライブハウス、手芸材料販売、服飾販売、カフェなどでお世話になっています。丁寧にコミュニケーションをとってくださり、最初は緊張していた子どもたちが徐々に笑顔になっていく姿が見られました。社会とつながる「自分」もいいものだなだと思えたのではないでしょうか。今後も学校の外に出て、さまざまな立場の方とお話する機会を作っていきたいと思いました。

【体験した子供達の声】

ABCクラフト
商品ごとに決められた個数で細かなパーツを数え袋に詰めてバーコードシールを貼る一連の作業が店員さんの手作業だということに驚きました。人が目視で丁寧に手作業を行うのは、たくさんの商品を個数、大きさ、色などさまざまな種類で販売するクラフト店ならではのお仕事なのかなとも思いました。そして集中することが必要なこれらの作業は私に向いているのではと思いました。お客様から商品の場所などを聞かれることが多く、その度に店員さんにフォローして頂きました。私も役に立ちたいと思い、分かる範囲で対応したり、商品の場所を一生懸命に探したりしてご案内することができ、とても嬉しい気持ちになりました。 

SHIBUYA 109
とても緊張したのですが、皆さんとても優しく接してくださいました。思っていたよりも大変なお仕事の内容だと思いましたが、アパレルの店員さんは憧れのあるお仕事だと思います。すごく楽しそうにいろいろ丁寧に教えてくださったり、やり甲斐の感じるところを沢山教えてくださったりしました。本当に素敵でかっこよかったです。大好きなお洋服を着て、大好きな物に囲まれていると本当に幸せで楽しいだろうなと感じました。アパレルの店員さんの働く姿はこれまでも見ることができていますが、事務所は初めて中にはいることができ、いろいろ学んだり実際に体験できたりしたので嬉しかったし楽しかったです。

【今後について】

職場体験学習を体系的に行っていきたいと思っています。これまでは、事前の挨拶や持ち物の確認等を教員が行ってきましたが、もう少し職場体験学習を生徒が主体的に組み立てていけるようにサポートしていきたいです。そして生徒がキューズモールに買い物に行った時に、お世話になった店舗の皆さんと挨拶したり、たわいもない会話ができたりする「地域の子どもと大人」のような温かい関係性ができたら嬉しいです。

【当社ギャザリング担当から】

「学びの多様化学校」を一目見たく、もりのみやって(以下参照)のメンバー50人ほどで、心和中学校へ訪問したこともありました。校内は、まるでカフェのような教室、一人一人のプライベートが少し確保しやすい家具、みんながどの教室にいるのかが分かるボードなど、学校とは思えない空間でした。
盛岡校長先生のお話も非常に面白く、みんな食い入るように聞き入っていました。
そんな学校で学ぶ子ども達は、様々な理由で学校へ行かない、行けない状態になる中で、職場体験という方法であべのキューズモールでもご協力ができたことを嬉しく思います。ただ、今回はあべのキューズモールというより、テナントの皆様のご協力なしには、実現しなかった取り組みです。
心和中学校の方針で、子ども達一人一人の希望を叶えるべく、興味のある仕事のヒヤリングを行い、その希望職種で体験ができるように各企業への協力依頼もされているようです。商業施設としては、たくさんのテナント様が入居するなかで、その役割は非常に大きと感じています。今後も、協力し続けていきたいと思います。この場を借りて、今回協力頂いたテナント様にも感謝申し上げます。
🔗もりのみやって記事 地域をつなげるコミュニティ「もりのみやって」の活動 | ギャザリング活動|東急不動産SCマネジメント