【インタビュー】
不登校の子どもたちにリアルな仕事体験を

【取り組み】
時期:2025年度 7月、11月
場所:あべのキューズモール・もりのみやキューズモールBASE
内容:不登校傾向のある小中学生向け職業体験
【パートナー(主催者)】
NPO法人HELLOlife
「誰もが自分らしい働き方・生き方を実現できる社会をつくる」ことをビジョンに、「働く」ということにまつわるさまざまな問題を抱える企業や行政・個人に対して、就業支援・人材確保システムの開発・運用での知見をもとにした課題解決プランを提案・運営しています。
ホームページ 人生とキャリアのサポート ハローライフ
【ギャザリング活動趣旨】
はたらくフリースクールは不登校児童・生徒向けに“働く”体験を通じて社会とつながり、自己効力感の獲得や興味・関心の明確化を図ることで、キャリア発達の初期段階を支援することを目的としたプログラムです。キューズモールの実際の店舗を舞台に“働く”をリアルに体験する本プログラムは、学校以外
「新たな学びの選択肢」かつ「キャリア形成に資する教育的アプローチ」として、子どもたちの自信回復や社会・教育との再接続を後押しします。

【実施背景】
文部科学省の不登校支援の方向性としては、「社会的自立へ向けて進路の選択肢を広げる支援をすることが重要であること」「児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある」とされています。(※1)また、教育基本法第5条第2項では、義務教育の目的として「社会において自立的に生きる基礎を培うこと」が明記されています。こうした中で、令和4年度には全国で約30万人の児童生徒が不登校とされており(※2)、すべての子どもたちに多様な学びと将来につながる選択肢を保障することが、ますます重要となっています。
※1)令和元年「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 / 文部科学省
※2)令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要 / 文部科学省
【主催者の取り組みへの想い】
未来について考えると、不安になることがある。これから先、楽しいことはあるのかな。やりたいことは見つけられるだろうか。1年後の自分、何をしているんだろう。
はたらくフリースクールは、「今まさにそんな気持ちをかかえている、あなたに寄りそいたい」という想いでつくられたプログラムです。ここでしかできない経験と、同じ気持ちをもっている仲間や、いろんな生き方・働き方をしている大人との出会いが、自分の一歩をふみ出す自信になることを願っています。

【参加者の声】
・お客さんに、飲み物を渡す時に「ごゆっくりお過ごしください」と伝えたことがめっちゃ緊張した。
・教わってなかったけど、店員さんがやってたから、やった方がいいかなとおもってやってみた。
・職場体験先で店員さんや一緒の体験先の子と話せたことが楽しかった。お世話になった3人の店員さんのお名前を覚えておけばお礼ができたかな。

【受け入れ店舗の声】
・伝えたことを集中して取り組んでくれて、こちらも有り難いと感じています。良い刺激をもらっています。スタッフも教えるということを経験できて、教育のよい機会だと考えています。
・POPを書いてもらった時、自分で考えて書いている姿を見た時、感心しました。子どもならではの目線で、こちらも学ぶことがありました。
・年齢も違う、今日初めて顔を合わせた子どもたちが、協力し合い、楽しく仕事をしている姿がとても素敵でした。
【当社ギャザリング担当から】
不登校児童・生徒はコロナ禍以降、年々増加傾向にある喫緊の社会課題と認識しており、「地域のつどい」を大切にしているギャザリング担当としても、ショッピングモールの特性を活かした協力が何かないか模索をしていました。そのような中、NPO法人HELLOlife様とのご縁をいたのがこの取り組みの始まりです。取り組みを進めるにあたり、HELLOlife様とは多くの調整を行いましたが、あべのキューズモール、もりのみやキューズモールBASEのご出店者様のご協力無くしては実現することはできず、ご出店者様にも感謝をしております。また、キューズモールでも日頃お世話になっている大阪市教育委員会様にも連携し、学校関係者を含む多方面への周知を展開するができ、メディアや保護者コミュニティにも多数取り上げていただき、不登校支援の新たなモデルとして社会への発信にもご協力することができました。今後も児童・生徒が一歩を踏み出すきっかけとなるよう継続して取り組んでいきたいと考えております。